自覚症状がないまま合併症が進行します

糖尿病はインスリンというホルモンの分泌が低下したり働きにくくなり、血液中のブドウ糖が過剰な状態になる病気です。国内だけで患者数は約800万人、予備軍はその倍以上いると言われています。

高血糖なら喉の渇き、他尿、倦怠感、体重減少といった症状が出る場合もありますが、早期だとほとんど自覚症状がなく、知らない間に網膜症、神経障害、腎障害などの合併症が進行するのがこの病気の恐ろしい点です。

糖尿病かどうか判定するには、血液検査で「空腹時血糖値」と「食後血糖値」を調べます。高血糖状態が続くと血管が傷つき、全身に様々な病気が引き起こされます。動脈硬化が進行して太い血管では血流が妨げられたり、細い血管が取り巻く神経・目の網膜・腎臓では、神経障害や壊疽、失明の危険性があります。

治療の基本は、ほかの生活習慣病の多くと同様に食事の改善と継続的な運動となります。この二つで上手く血糖や血圧、高脂血症、体重などを改善できれば、合併症を回避できる可能性があります。

血糖を良好な状態にコントロールできない場合には、血糖降下薬を服用します。インスリンの分泌を促進する薬(SU剤)や、インスリンが十分に働かないインスリン抵抗性を改善する薬が中心となります。

最近は「DPP-4阻害薬」という新薬に注目が集まっています。DPP-4と呼ばれる酵素を阻害することで、インスリンの分泌を増やす効能を持っており、既存薬で見られた低血糖などの副作用も出にくく、SU剤に代わると期待されています。

これらの薬が効かない場合は、インスリン製剤を皮下注射します。入院だけでなく外来によるインスリン導入を実施するケースもありますが、働き盛りの世代には難しいでしょう。

一般的な投薬治療は、継続が必須です。効果が出るまでに時間を擁する糖尿病の治療においては、面倒だから、と自己判断で投薬をやめる人が後を絶ちません。またくすりを飲んでいるから大丈夫、と生活習慣を改めない人も多いですが、これらの自己判断は致命的になりかねません。

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